大滝建具は正直な建具屋です
とことん話を聴いてもらいたい!
本物の木を生活に取り入れたい!
木で造られているこれ、どこに頼めばいいの?
化学物質化敏症で悩んでいます…
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定休日 日曜日、第2・4土曜日
皆さん、夏休みの宿題は終わりましたか?
私はこの夏休み中に、数年前から妻に出されていた課題を
ついに完成させました。
それは・・・・。
下駄箱です!
・・・・そう! 我が家にはキチンとした下駄箱が無かったんです!
以前、自宅を改築した際に、適当に廃材で作ったので
奥行きは浅く(靴が縦に入らない)
扉は無い(靴が入りきれないので当然扉なんて在りません)
下駄箱が雑然としているので、玄関そのものがゴチャゴチャした感じでした。
ビフォーの写真はあまりにもひど過ぎるので、ナシにして
アフターのみをご紹介します。
どうでしょう?
いやー、我ながらスッキリしちゃってビックリ!
濃い茶色が観葉植物のグリーンと好相性です。
ところでこの茶色、やけにツヤが無いですよね?
実は、秘密があります。
最初は、材料の中では最も安い
ラワン・ランバーコア(裏表にラワン合板が貼ってあるパネル)で
製作後、子供たちに水性ペンキを塗ってもらう予定でした。
下の画像が ラワン・ランバーコアです(ベニヤ板って感じも悪くはないです)
が、
なんか、これだけじゃあつまんない。
前から試してみたかった仕上げをしてみようかな(失敗しても自宅だし)
ということで、扉や(今回は奥行き寸法もユッタリに作ったので扉も付きます)
本体(見える所だけ)に和紙(は高価なので)ではなく、障子紙を貼っていきます
和紙っぽく見せる為に、障子紙を一定の大きさに切ってから貼り合わせます
(和紙:特に手漉きの和紙は大判の物が無い為
広い面積に貼る場合は2分(6mm)ほど重ねて貼り合わせていきます)
障子紙を貼り、完全に乾燥してから
紙の部分に塗装をしていきます。
塗料は 「 柿 渋 」 にしました。
昔から から傘等に塗って和紙の強度や撥水性を高めるために・・・・。
とにかく、どうなるのか見てみたかったので子供たちに塗って貰いました。
感想は?
子供たち : 「うわっ臭い!」
そうなのです。
臭いんです。 柿渋に含まれるタウニンという物質が臭いの元らしいのですが
(本塗り用と仕上塗り用があり、本塗り用がギンナンの実の様な臭い
仕上塗り用が腐れかけた果物の様な臭いでした)
鼻をつまみながら塗装に励んでもらいました。
2~3日で臭いは無くなりますとも書いてあったので(後ろのラベルに)
しばらく(24時間以上)放置したら、随分臭いは弱くなりました。
仕上塗りまで終わってから、ネットで柿渋について調べると
柿渋そのものには撥水効果は望めないらしいことが解りました。
誤算です。
下駄箱なのに撥水性ナシか?
さらに調べます。
どうやら最後に油を塗っているようです。
植物性のオイルワックスがあるので、それを塗って見ました。
柿渋の臭いは完全に無くなりました。
ツヤの具合もしっとりとした艶消しになっています。
「カ、カッコイイ・・・・・・。」
「上手じゃないムラだらけの塗装もまた味わい深い・・・・・。」
その画像がこちらです。
ザラッとした感じが私自身はとても好きです(好みは分かれると思いますが)
笠木(本体と天井のすきま隠し)と巾木(本体と床のすきま隠し)には、0.1㎜の銅板を貼りつけました。
紙+柿渋と銅板の色の相性はとても良く、お互いの経年変化も楽しみです。
ジョイント部分には、銅釘で飾りをつけます。
扉の取っ手には、引き取り処分の古い扉から取って置いた物をマイナスの真鍮木ネジで固定です。
行き当たりばったりでの製作でしたが、なかなか面白い物が出来ました。
「 実物が見てみたいな・・・ 」
という方、 獰猛な犬が居ますが・・・。
御連絡頂ければ、当社実験室(自宅という名の実験室)にご案内いたします(笑)